大きな会社に就職した場合に感じるのは、当然のことながら社内の組織も大きいということです。いくら自分が正しい事をしていると思っていたとしても、なかなか上司や組織に理解してもらう事は難しく、さらに実行するという事は高いハードルとなります。大企業は中小企業と比べると、経営資源が豊富にある半面、仕事をしていても何かを決定するには時間がかかってしまいます。その為、動きが鈍くなってしまいます。
しかし社内政治力を持っていれば、大きな組織を動かすことも可能になってきます。自分は仕事をするだけで、社内政治には興味がないと思うかもしれませんが、仕事をスムーズに行う為には社内政治力も必要です。
大きな組織の中にいれば、個人の力がちっぽけだといつか感じることでしょう。しかし、社内キーマンを味方につける事でパワーを感じることが出来るのではないでしょうか。自分がやりたいと思う仕事があったなら、目標にしている事があるのなら、その仕事に対して誰が力を持っているのかを的確に見出し、自分の味方を作らなければなりません。
もし社内に対立関係があったとしたら、誰と誰が対立をしているのかをしっかりと把握しておく必要があります。対立関係を把握していなければ、抵抗勢力のネガティブなエネルギーが発生してしまい、思いもよらない結果をもたらしてしまう場合があります。人間の対立はそもそも感情的なものから来ることが多く、理屈では解決する事が出来ません。
これによって、必要以上のストレスがかかってしまい、時間とパワーのロスに繋がってしまいます。対立関係が分からないこともあるかと思いますが、人間は正直な生き物です。表面上では対立を表していなくても会話をしてみると個人的な不満や愚痴をついつい話してしまいます。日頃、様々な人とコミュニケーションをとる事で見えてくるものもあるのではないでしょうか。
社内政治を行うという事は、時に打算的になることも必要になってきます。なぜならば、社内のキーマンを動かす事が自分自身のパワーに繋がるからです。キーマンに同意してもらい、応援や支援をとりつけるためにはキーマンにとっても得だと思わせることが必要になってくるのです。キーマンといっても組織に所属するサラリーマンであるため、相手の評価が上がるという事を餌にしなければならない時もあります。日頃からキーマンとコミュニケーションをとることで、相手の問題意識や欲求願望などを知ることが出来ると思います。
社内政治の基盤的な存在として派閥があります。3人集まれば、派閥になるというくらい、派閥はポピュラーなものです。社長の影響力の大きな小規模企業以外は必ずといって派閥は存在しています。ただ、派閥だからといって、すべてが悪いわけではなく、仕事の推進上役に立つ派閥もありますので、それらを見極めることが大切です。
社内では日常的にいろいろな情報が飛び交っています。報告書や集計表のような書類であったり、メールのような電子媒体であったり、噂や口コミなどの会話であったり、形態は様々です。こういった情報も社内政治のフィルターを通過すると、歪曲されたり、あるいは流れを堰き止められたりすることがありますので、その動きに要注意です。
会社にはさまざまな人がいます。あらゆることに反対する人、逆になんでも賛成する人、その真意を読み取るのは難しいため、いっしょに仕事をするのは危険な人たちです。社内にはこういう自分と合わない人、あるいはすべての人と上手く行かない人が存在します。そういった人たちを見極め、その真意まで探れるようになればベストです。
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